5月29日(日)、南足柄市で「足柄みこし祭り」が開催される。
3年ぶり35回目。新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮して、例年より規模を縮小。人々の安全や幸福を祈願し、神輿が練り歩く。
大雄山最乗寺より13時に神輿宮出し。15時に仁王門から南足柄中学校グラウンドまで神輿渡御。同校グラウンドで例年行われていたイベント等はないが、キッチンカー数台や露店、野菜の即売会などを予定。
神奈川県小田原市と南足柄市を結ぶ大雄山線の車内に、大雄山線の歴史を切り絵と物語で絵本風に表現した、切り絵作家 水口千令さんが手掛けた絵本電車「大雄山線ものがたり」を運行しております!この車両は5000系電車で5504F編成「イエロー・シャイニング・トレイン」です。
大雄山線物語は3部構成
物語は3話になっていますが3両にまたがっているため、1度にすべてを読みきれません。今回はどんなお話しなのか写真付きで一挙公開したいとおもいます。完全保存版です!
第一話 大正時代(たろうと大雄山線)
第二話 昭和時代(変化する時代と生きる二人)
第三話 平成令和時代(そしてこれからも…)
1両目は大雄山線が開通した大正時代のころのお話しです!
「あっ、おばあちゃん、きしゃがきたよ!!」「あれは、電気で動うごいているんだよ」たろうは、おばあちゃんと大雄山鉄道を見にきていました。たろうだけではありません。こどもたちは電車がくると、追いかけたり、電車に向かって手をふりました。こどもたちのあこがれだったのです。たろう六才の春。たろうが生まれた大正十四年に大雄山鉄道は走しり出しました。
「みんな道了さんにお参りにいくんだよ」
「道了さんにてんぐがいるって本当?」
「そう、てんぐさまがいつも見守もってくれているんだよ」
「おばあちゃん、ぼくもきしゃにのって、てんぐに会いに行きたい」
たろうはにぎっていた銅貨を一枚、おばあさんに見せました。
「そうね、今日は見るだけにしましょうね」
当時、小田原―大雄山の運賃は二十八銭、ぜいたくな食べ物だったカツ丼が一杯二十銭でした。気軽に乗れるものではなかったのです。
「この鉄道ができる前は、遠おくから来た人もこの道を歩るいて、道了さんまでお参いりに行ったからねぇ」「たいへんだったんだね」「そうだよ。鉄道が通おることになってみんな喜んだからね」「そうだ!大きくなったら、ぼくがおばあちゃんを道了さんにつれていってあげるよ」「そうかい、それは楽のしみだね。元気でいなきゃね」
「この鉄道を作るのはたいへんなことだったんだよ」まちに待った大雄山鉄道の工事が始まって四十日後のこと。大きな地震がこの地をおそいました。大正十二年九月一日の関東大震災です。小田原は多くの家々がたおれ、大きな火事がおき、普通に暮らすこともできなくなりました。しかし、その困難の中あきらめずに鉄道をつくったのです。
「みんなが協 力して、この鉄道が完成したんだよ。大変なことがあってから二年で完成させたんだもの」「すごいね、がんばったんだね」たろうは、おばあちゃんの手をぎゅっとにぎりました。そして心の中でちかいました。(ぼくは、大雄山鉄道にのるんだ!おこづかいをためるぞ)
「おばあちゃん、こっちこっち」あれから、数年がたちました。たろうは二人分の切符を駅員さんにさし出しました。
「おばあちゃんとお参いりに行くんです」
「気をつけていってらっしゃい」
駅員さんは笑顔で送り出してくれました。最乗寺で、たろうは手を合わせました。
「おばあちゃんが元気でいてくれますように。そしててんぐさま、ぼくが大雄山鉄道の駅員になれますように」
2両目は戦争が終わり赤電を導入した昭和時代を、駅員になった「たろう」の恋愛エピソードや沿線の豆知識などを盛り込み紹介しています
富士フイルム前駅から乗車したゆうこは、帰宅の人々で混み合う電車にゆられていました。工場で働き、社内運動のバレーボールで汗せを流がしたいつもの帰えり道。終 戦から 10年が経った、昭和31年のことです。ゆうこは、車窓から夕暮れに灯もる家々のあかりが少こしずつ増えていくのを、眺がめることが好きでした。町は戦前の活気を取り戻していました。
(あの駅員さん、今日いるかな…)ゆうこには楽のしみがありました。いつも電車を見ている子どもたちにやさしく声をかける駅員さんがいました。「電車がすきなのかい?」「うん!」子どもたちの、うれしそうな 姿を見ているとゆうこも笑顔になりました。改札を通おるとき、その駅員さんはあいさつをしてくれます。
「はい、おかえりなさい」
「いってまいりました」
ゆうこも、あいさつを返えします。駅員さんのすてきな笑顔に心があたたかくなるのでした。
終戦後、大雄山線の駅員としてたろうは働いていました。子どものころからの夢を叶えたのです。(あぁ、これが平和というものか…)たろうは夕暮れの町に帰っていく人々を駅から眺めるのが好きでした。日々のしあわせを今日もかみしめていました。
「人も増えてこの沿線もにぎやかになったな」「すっかり時代もかわりましたね。うちはついに洗濯機を買いました!」「それは、うらやましいなぁ」「たろうさん、明日は緑町のレールに 油をぬる当番ですよ。こちらは、まだまだ手作業ですね」「がんばろう。安全第一!」
車内のそうじを終えた仲間が袋を持ってきました。「また、いつもの忘れ物がありました。」「あぁ、あの子のだ…」その忘れ物の持ち主しをたろうは知っていました。いつも、たろうに笑顔であいさつを返えしてくれます。ある時は、駅で困っている人に声えをかけていました。その時、聞き覚ぼえのある声が聞こえました。
「すみませーん、忘れ物が届いていませんか?」ゆうこは、駅にかけつけました。「これですね。…ボールですか?」ゆうこの忘すれ物を抱きかかえてきたのはあの笑顔がすてきな駅員さんでした。「はい!会社でバレーボールをしています…」二人で長く話すのは、これが初めてのことでした。ゆうこは、うれしい気持ちと緊張で、頬お赤くなっていくのを感じました。
あの日の忘れ物がきっかけで、二人は結すばれました。「ゆうこ、石鹸持った?今日は銭湯に行く前にちょっと遠回りしようか」「気持ちのいい夕暮れね」川沿いの道を二人は、ゆっくりと語らいながら歩きます。「ぼくは子どものころ、ここからよく電車に手をふったよ」電車が二人を横切っていきました。「ぼくらの子どもが生きる時代にも、この風景を残こしたいな」「この平和な日々がずっと続いてほしい…」
「おかあさーん、赤電いるよ!」ゆうこは、赤電にかけよる息子の手をぎゅっと握ぎりました。昭和37年、木製車両から半銅鉄製車両に入れかえが始じまり、赤電が登場したのです。車両は 光を反射して 輝いてみえました。「あ、おとうさんだ!かっこいい。おーい!」その声に応たえるかのように、たろうは微笑みました。たろうは白い手袋をした手を上げ、笛を吹きました。赤電の出発です。つづく
3両目では、「たろう」の孫の代となった平成を迎え、令和や大雄山線開業100年に向けてストーリーが広がっていきます。
平成十五年、新しく設置された自動改札機を通り、ゆいは大雄山駅から、乗車していきます。席に座わると、かばんからえんぴつとスケッチブックを取り出しました。「ゆい、今日もまた描いているの?ケイタイで、撮ればいいのに」「うん。いいんだ。自分で見て描きたいんだ」
「なにをかいているの?」「稲と水がきれいで、田んぼの風景と人を描いています」「なにをかいているの?」「はこねの山々と富士山とやぐら岳だよ」
ゆいは、えんぴつを走しらせながら、おだやかな風景をながめ人々の生活に想もいをはせています。ゆいは、ちいさなころの夢を見ていました。
ゆいは、駅員だったおじいちゃんと、よく電車を見に行きました。「なんで、ここに電車が走しっているか わかるかい?」「みんなが、ここで生活をしているからだよ」
ゆいは、おじいちゃんの話が大好きです。まだ電車が木でできていたころの話や、戦争が終わって駅員になった話…。「電車は、たくさんの人の物語をのせているんだよ」「ゆいが、おじいちゃんのおはなし かいてあげるね」
季節はめぐり、今日は、ゆいの卒業式です。みんなで電車で帰る、最後の日です。ここから、それぞれの道を歩ゆみだします。「また、いつかここで会おうね」
大雄山線ができて百年たつんだって!」「すごいね!今は令和だから…えっと」「百年前の電車って、どんなだったのかな?」「 私のお母さんが、大雄山線ものがたりを、読んでくれたよ」「ぼくも聞きたい!どんなお話?」
「これからも、ずっと『つづく』ものがたりなんだって」つづく
―ありがとう、
そしてこれからも―
大雄山ものがたりより
作者「水口千令 」さん
駿豆線沿線の伊豆市修善寺に在住し、独学で紙切りをはじめ、現在、静岡県芸術文化講師として、教育現場で子どもたちの創造力を育てる“はさみ”の授業を行っています。当社では、水口さんに協力いただきこれまでに駿豆線や伊豆箱根バスの車内を装飾したハロウィン電車やノスタルジック修善寺切り絵バスなどを運行してきました。今回は当社グループ100周年アニバーサリー記念事業の一環として絵本電車の制作をお願いしました。
絵本電車は2019年4月より1両目の車内装飾を開始し、8月に2両目の装飾を完了し、今回3両目の装飾をおこない2月29日(土)から1編成(3両)の装飾が完成した電車を運行開始します。車内は、主人公「たろう」と大雄山線とのエピソードなど、車両ごとに時代を分けて絵本のように物語と切り絵を車内に貼付けて紹介しています。1両目は大雄山線が開通(1925年)した大正時代の「たろう」が子どもだった頃の話、2両目は戦争が終わり赤電を導入した昭和時代の「たろう」が青年だった頃の話、今回最後の3両目では「たろう」の孫の代となった平成を迎え、令和や大雄山線開業100年に向けてストーリーが広がっていきます。すべての装飾は手作業で作られた切り絵で、温かみを感じていただけます。切り絵ワークショップに参加された小学生や地元高校生の切り絵作品も含まれています。
絵本電車引用
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