太陽フレアの影響で5月10日午後6時からGPSや長距離通信などに障害発生、3日間で5回のXクラスNICT

5月7日ごろから大規模な太陽フレアが頻発しこの影響で「早ければ5月10日午後6時ごろ」からGPSや長距離通信などに障害が発生する可能性がでます。情報通信研究機構（NICT）が注意を呼び掛けています。飛行機など誤作動で墜落する可能性があります。念の為にシートベルトをお占めください

news.yahoo.co.jp

報道（NICT宇宙環境研究室）によると「今回は3日間で5回ほど、立て続けにXクラスの太陽フレアが発生しコロナのガス放出が観測された。これが地球に到達すると磁場が乱れ人工衛星の障害、GPSの誤差拡大、短波通信への影響などが考えられる」としています。

太陽フレアが極めて強い場合、GPSや長距離通信に以下のような障害が発生する可能性があります。

GPSへの影響

測位誤差の増大: 数メートルから数十メートル程度の位置誤差が発生し、カーナビゲーションの誤作動や、航空機や船舶の航行の混乱などが懸念されます。特に、電離圏の影響を受けやすい高緯度地域での影響が大きくなります。信号の減衰・消失: 強い太陽フレアの影響で、電離圏が乱れ、GPS衛星からの信号が減衰したり、消失したりする可能性があります。そうなると、GPS機器が衛星信号を受信できなくなり、位置情報が取得できなくなります。

長距離通信への影響

通信速度の低下・遮断: 高周波の電波が吸収されやすくなり、航空無線や衛星通信などの長距離通信が途絶したり、速度が著しく低下したりする可能性があります。特に、太陽フレアが発生した方向へ向けての通信に影響が出やすくなります。通信設備の損傷: 強い太陽フレアが発生した場合、高エネルギーの荷電粒子が地上に降り注ぎ、通信設備を損傷させる可能性があります。特に、地磁気緯度が高い地域（北極・南極圏付近）の通信設備が影響を受けやすいと考えられています。

飛行機への影響

自動操縦への影響: GPSに大きく依存している自動操縦システムが誤作動を起こし、飛行経路の逸脱や、最悪の場合、墜落事故につながる可能性があります。計器類の誤作動: 航空機の計器類は、GPS信号や無線通信に大きく依存しています。太陽フレアの影響でこれらの信号が受信できなくなると、高度計や速度計などの計器類が誤作動を起こし、パイロットの操縦に支障をきたす可能性があります。地上との通信途絶: 太陽フレアの影響で航空無線や衛星通信が途絶すると、パイロットと地上との通信が途絶し、管制官からの指示が受けられなくなる可能性があります。

その他

電力網への影響: 強い太陽フレアが発生すると、送電線に高電圧が誘導され、停電が発生する可能性があります。特に、長距離送電線や、地磁気緯度が高い地域にある送電網が影響を受けやすいと考えられています。人工衛星の損傷: 人工衛星は、太陽フレアから放出される高エネルギー粒子によって損傷を受ける可能性があります。特に、太陽観測衛星や、GPS衛星などの、太陽に近い軌道を周回する衛星が影響を受けやすいと考えられています。

影響の程度と対策
太陽フレアの影響は、その規模や発生場所によって大きく異なります。一般的には、弱い太陽フレアであれば、一時的な通信障害などの軽微な影響にとどまることが多いです。しかし、極めて強い太陽フレアが発生した場合、上記のような広範囲にわたる深刻な被害が発生する可能性があります。

このような事態に備え、各国政府や通信事業者は、以下のような対策を講じています。

太陽フレアの監視体制の強化: 太陽活動の監視を強化し、太陽フレアの発生を早期に検知できるようにしています。
耐太陽フレア設備の開発: 太陽フレアの影響を受けにくい通信設備や電力設備の開発を進めています。
緊急時の対応計画の策定: 太陽フレアが発生した場合に備えて、通信障害や停電などの緊急事態に対応するための計画を策定しています。

今後の懸念
近年、太陽活動が活発化しており、今後、極めて強い太陽フレアが発生する可能性が高くなっています。そのため、上記の対策をさらに強化していくことが重要となります。また、一般市民も、太陽フレアの影響による被害に備えて、以下のような対策を講じることが推奨されています。

情報収集

国や自治体からの情報に注意を払い、太陽フレア発生時の状況を把握できるようにしておく。代替手段の確保: GPSに頼らないカーナビゲーションや、衛星通信に頼らない通信手段などを用意しておく。

停電対策

懐中電灯やラジオ、携帯電話の予備バッテリーなどを用意しておく。太陽フレアは、私たちの生活に大きな影響を与える可能性がある自然災害です。日頃から情報収集を行い、適切な対策を講じてください

Xクラスとは

太陽フレアの規模を示す5段階の基準のうち、最も強いクラスのことで太陽フレアによって放出されたX線の強度によって分類する。ただし今回の場合は「Xの中では下の方」だそうです。2017年9月に観測された太陽フレアでは、GPSの精度がかなり悪くなる時間があり国土地理院は、茨城県つくば市で最大時で普段の3倍ほどの誤差があったと報告しているそうです。

www.nict.go.jp

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