政府発表
2023年11月21日 22時46分
ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射されたものとみられます。建物の中、又は地下に避難して下さい。
【国民保護情報】
— 首相官邸(災害・危機管理情報) (@Kantei_Saigai) November 21, 2023
ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射されたものとみられます。建物の中、又は地下に避難して下さい。
受信日時 21日22時46分
対象地域:沖縄県
11月21日北朝鮮から海上保安庁に対し11月22日から12月1日までの間に「人工衛星」ICBM(大陸間弾道ミサイル)を打ち上げるとメールで通報がありました。落下が予想される場所はいずれも日本の排他的経済水域=EEZの外側にある黄海や太平洋の3つの海域で沖縄県上空を通過するとみられます。海上保安庁は航行警報を出して注意するよう呼びかけています。
AIの発射予想時刻
北朝鮮は過去の人工衛星打ち上げにおいて以下の傾向を示しています。打ち上げは、予定期間の初日から中頃にかけて行われることが多い。打ち上げ時刻は、午前中のことが多い。打ち上げ時刻は、天候や関係国の動きなど、さまざまな要因を考慮して決定されるため、予測が難しい。これらの傾向から、今回の打ち上げ時刻は、以下のいずれかであると予測されます。
11月22日または23日午前中
11月24日または25日午前中
11月26日または27日午前中
ただし、北朝鮮は過去にも、予定期間の最終日に打ち上げを強行したり、予定期間を延長したりしたこともあるため、これらの予測はあくまでも参考程度にとどめておく必要があります。具体的な打ち上げ時刻については、北朝鮮の動きや天候などの情報を注視しながら、今後の動向を注視していく必要があります。なお、11月21日現在、北朝鮮は発射台の準備や打ち上げに向けた準備を進めているとの情報が報じられています。
どんな連絡が来たか
海上保安庁によると21日、北朝鮮の船舶の安全に関する業務を行う水路当局から海上保安庁の海洋情報部に対しメールで、11月22日の午前0時から12月1日の午前0時までの間に「人工衛星」を打ち上げると通報があったということです。
落下が予想されるのは、いずれも日本の排他的経済水域=EEZの外側にある北朝鮮の南西側の黄海上などの2か所と、フィリピンの東側の太平洋上の1か所のあわせて3つの海域で沖縄県上空を通過するとみられます。海上保安庁は、この海域を対象に航行警報を出して船舶に対し落下物に注意するよう呼びかけています。
岸田首相 情報収集や国民への適切な情報提供などを指示
北朝鮮による通報を受けて岸田総理大臣は11月21日未明、関係省庁間で協力して情報の収集・分析に万全を期し、国民に対して適切に情報提供を行うこと、アメリカや韓国など関係国と連携し、北朝鮮が発射を行わないよう強く中止を求めること不測の事態に備え、万全の態勢をとることを指示しました。
政府は、総理大臣官邸に設置している北朝鮮情勢に関する官邸対策室で、情報の集約と分析を進めています。また、21日午前には、関係省庁の担当者が集まり、それぞれの情報を共有するとともに、今後の対応を協議することにしています。
沖縄県上空を通過するとみられる
北朝鮮の今回の通報内容から、「人工衛星」が打ち上げられた場合、沖縄県の上空を通過するとみられます。北朝鮮がことし8月に打ち上げに失敗した際も今回と同じ海域を事前に示していて、このときは沖縄本島と宮古島の間の上空を通過したとみられています。北朝鮮が「人工衛星」を打ち上げた場合、およそ10分後には沖縄県の上空を通過するとみられています。防衛省によりますと前回の8月24日に打ち上げを行った際は、およそ10分後に沖縄本島と宮古島の間の上空を通過したとみられ政府はJアラート=全国瞬時警報システムやエムネット=緊急情報ネットワークシステムで関連の情報を発信しました。
過去の予告では発射は初日から3日目までに
北朝鮮が「人工衛星」の打ち上げを事前に予告したのはこれまでに6回あり、いずれも予告期間の初日から3日目までに事実上の弾道ミサイルや、弾道ミサイル技術を用いたものを発射しています。このうち2009年4月と2012年4月は予告期間の2日目に、2012年12月は3日目、2016年2月とことし5月、8月は初日にそれぞれ発射しています。一般的なロケットの場合、強風や強い雨、雷などの悪天候が予想されると、打ち上げに悪影響を及ぼすおそれがあるため、北朝鮮は天候条件などを考慮しながら発射する日を決めるものとみられます。
自衛隊の破壊措置命令を維持
木原防衛大臣は日本の領域内への落下に備えて迎撃できるようにするための「破壊措置命令」を維持しています。具体的には、東シナ海には高性能レーダーと、迎撃ミサイルのSM3を搭載したイージス艦が、沖縄県には地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」の部隊を展開させ警戒にあたっています。このうち東シナ海などの日本の近海では、弾道ミサイルなどを追尾することができる高性能レーダーと迎撃ミサイルのSM3を搭載したイージス艦が展開して、24時間態勢で備えています。また、地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」が那覇市と宮古島、石垣島、与那国島に展開しています。このほか、弾道ミサイルなどが落下した場合にけが人の救護など必要な対応がとれるよう、陸上自衛隊の部隊が沖縄県内に派遣されています。
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