10月20日に召集される臨時国会の所信表明演説で岸田総理が、一般のドライバーが自家用車を使って有料で乗客を運ぶ白タク「ライドシェア」について導入の検討を表明するそうです。通常タクシーなど人を有料で運ぶ場合は事業用ナンバーと二種免許が必要ですが「ライドシェア」では白タクと呼ばれドライバーは空き時間や帰り道などに車に人を載せて収入を得ることができます。とはどんな制度でいつから導入されるのでしょうか？
事業用ナンバー
事業用ナンバーは、営業用自動車に付けられるナンバープレートです。事業用自動車とは、有償で人を運送する車両のことです。タクシーやハイヤー、バスなどが事業用自動車に該当します。
二種免許
二種免許は、旅客自動車運送事業に従事する運転者に必要な免許です。普通免許を取得した後、一定の講習を受けることで取得できます。二種免許を取得することで、旅客自動車運送事業に従事する際に、より高度な運転技術や知識を身につけることができます。
ライドシェア
ライドシェアは、自家用車を活用して有償で人を運送するサービスです。乗客はスマートフォンのアプリを使って配車を依頼し、ドライバーは空き時間や帰り道などに車を貸し出すことで収入を得ることができます。
白タク
白タクとは、事業用ナンバーを取得せずに有償で人を運送する車両や運転者を指します。白タクは法律で禁止されており、違反した場合は罰則が科せられます。
事業用ナンバーは、二種免許を取得したドライバーが事業用自動車を運転する際に必要なものです。ライドシェアは、自家用車を活用して有償で人を運送するサービスであり、白タクは法律で禁止されています。
ライドシェアの合法化
近年、タクシーの運転手不足や利用者の利便性向上などの観点から、ライドシェアの合法化を求める声が高まっています。日本政府は、2020年3月に「国家戦略特区における新規交通事業の推進に関する基本方針」を策定し、過疎地域など一定の条件を満たす地域において、ライドシェアの試験運用を認めています。しかし、タクシー業界からは、ライドシェアの合法化によってタクシーの利用者が減少し、業界が壊滅する可能性があるとして反対の声が上がっています。
まとめ
事業用ナンバー、二種免許、ライドシェア、白タクは、いずれも有償で人を運送する際に関係するものです。ライドシェアの合法化は、タクシー業界や利用者の利便性向上など、さまざまな観点から議論されています。
岸田総理は、過疎地域での交通の担い手不足や観光地でのタクシー不足などを背景に、現在は道路運送法で禁止されている「ライドシェア」の解禁検討を打ち出すということで岸田総理はこれまでも、タクシー不足などを「深刻な社会問題」と位置付け、「ライドシェア」導入に向けた規制緩和の議論を加速するよう関係閣僚に指示していました。
「ライドシェア」をめぐっては、安全性の確保に課題があるとして自民党内から慎重な意見が出される一方で、菅前総理や河野デジタル大臣は解禁に前向きな考えを表明しています。
