7月11日戸籍上は男性で女性として生きる50代の性同一性障害の経済産業省職員が女性トイレの利用を不当に制限されたとして国に処遇改善を求めた訴訟の上告審で最高裁第3小法廷（今崎幸彦裁判長）は経産省の利用制限を認めない判決を言い渡した。5人の全裁判官がの個別意見（補足意見）が付されそれぞれ持論を展開しました。経済産業省職員性同一性障害トイレ使用制限訴訟全裁判官の個別意見一覧
補足意見
宇賀克也氏(学者)
戸籍上は男性でも、性自認に基づいて社会生活を送る利益を尊重した対応が求められていた長嶺安政氏(行政官)
激变緩和搭置として て一定の合現性は あったが、必要に応じて見直すべ べきだった渡辺惠理子氏(弁護士)
性別は人格的な生存と衛接不可分。利害調整を感覚的・抽象的に行うことは許されない林道晴氏(裁判官)
渡辺氏の補足意見に同調する
今崎幸彦氏(裁判官)
こうした問題が社会全体で議倫され、コンセンサスが形成されることを望む
原告は経産省に制限を撤廃させるため人事院に救済を求めたそうですが、人事院は2015年に経産省の対応に問題はないとする判定を出し1審の東京地裁判決（19年12月）は経産省の制限は不合理で、人事院の判定を違法と認め原告勝訴としました。これに対し、2審では東京高裁判決（21年5月）は経産省の制限は合理的だとして人事院の判定を適法と判断し原告側敗訴としていました。
原告側の主張
尊厳を傷つけ、女性として社会生活を送る重要な法的利益を制約するものだ。
トイレ使用を巡るトラプ プルは起きておらず、妥当性を欠いている国側の主張
他の職員にも配慮し対話やや調整を重ねて決めた。自由な使用を認めるべきだという社会的な広い理解が存在していたとはいえない
小法廷は2審判決を破棄し原告側を逆転勝訴とし1審判決が確定するため人事院の判定は取り消され経産省は制限の見直しを迫られるようです。原告は男性として入省後の1999年に性同一性障害と診断されホルモン治療を受けて女性として生活しているそうですが、性別変更する上で必要な性別適合手術を健康上の理由で受けられず戸籍は男性のままでした。2009年に女性として勤務したいと上司に伝え化粧や服装更衣室の利用は認められたものの女性トイレは執務室から2階以上離れたフロアのものを使うよう制限されていました。
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