空想的な絵本や幻想的な風景画で親しまれた視覚的トリック画家で島根県出身の安野光雅(あんのみつまさ)さんが2020年12月24日に肝硬変のため94歳で死去していたことがわかりました。葬儀は家族葬で行ったとのことです。
安野光雅さん死去 本紙で「安野光雅が描く 洛中洛外」連載 https://t.co/z321gXSirN
— 産経ニュース (@Sankei_news) 2021年1月16日
昨年12月24日、肝硬変のため死去していたことが16日分かった。94歳。通夜、告別式は済ませた。
山口県や東京都での教員生活を経て、画家として独立。1968年に最初の絵本「ふしぎなえ」を発表した。「さかさま」「ABCの本」など、視覚的トリックを用いたエッシャー風のだまし絵による絵本で、国内外を問わず人気を集めました。欧州や国内各地を旅しては温かみのある風景画を描き、「旅の絵本」シリーズや「津和野」などの作品集を発表した。司馬遼太郎さんの「街道をゆく」の取材にも同行しました。
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安野光雅さんが死去
安野光雅さんの訃報が入ってきました。
— 紀伊國屋書店 新宿本店 (@KinoShinjuku) 2021年1月16日
紀伊國屋書店の包装紙は、安野光雅さんのデザイン。
(新宿本店では昨今の事情等を鑑み、現在包装紙での包装は行っておりません。)
スタッフの中にも安野光雅さんのファンは多く、バックヤードは悲しみに包まれています。
ご冥福をお祈りします。a.i. pic.twitter.com/3ttdgi5qwL
子供の頃より、画家への夢を抱き、美術のみならず、科学・数学・文学などにも造詣が深く、豊かな知識と想像力を駆使して独創性あふれる作品を発表してきた。原色や派手な色をほとんど使わない淡い色調の水彩画で、細部まで書き込まれながらも落ち着いた雰囲気の絵を描きました。
主な著書に、『ふしぎなえ』、『繪本平家物語』、『天動説の絵本』、『空想の絵本』、『ABCの本』、『旅の絵本』、『算私語録』、『空想工房』、『空想書房』、『わが友 石頭計算機』(『石頭コンピュータ』としてリメイクされている)など。
森鷗外の翻訳『即興詩人』(アンデルセン原作)の熱心なファンで、舞台となったイタリアの紀行文『繪本即興詩人』を発表している。
受賞作品
1974年度芸術選奨新人賞、講談社出版文化賞、小学館絵画賞、ケイト・グリナウェイ賞特別賞(イギリス)、ブルックリン美術館賞、ホーンブック賞、最も美しい50冊の本賞(以上、アメリカ)、1977年BIBゴールデンアップル賞(チェコスロバキア)、1978年、1980年ボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞(イタリア)、1979年絵本にっぽん賞など、内外の数多くの児童書・美術の賞を受賞している。
1984年には、全業績に対し国際アンデルセン賞(国際児童図書評議会)を受賞した。1988年紫綬褒章。1997年勲四等旭日小綬章受章[4]。2008年菊池寛賞受賞。2012年文化功労者。囲碁も愛好し、2007年、大倉喜七郎賞を受賞。