10月11日拉致被害者家族会と支援組織「救う会」は立憲民主党の生方幸夫衆院議員(比例代表南関東ブロック)が、9月に千葉県松戸市で行った会合で、北朝鮮による日本人拉致問題について「日本から連れ去られた被害者というのはもう生きている人はいない」などと発言したとして、発言の取り消しと謝罪を求める抗議声明を出しました。
★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2021.10.11)生方幸夫・立憲民主党衆議院議員の拉致被害者死亡発言に抗議するhttps://t.co/WIHbXB3XXW #拉致被害者全員奪還 #北朝鮮 #拉致問題
— 救う会_「これ以上待てない! 全拉致被害者の即時一括帰国を実現せよ!」 (@sukuukai) 2021年10月10日
問題の発言についてはこちらからhttps://t.co/lC8s5j5Rei (1:20:15~)
声明では「すべての拉致被害者の救出のため心血を注いできた被害者家族、支援者、被害者自身の生命に対する重大な侮辱であり冒涜と非難しました。これを受けて生方氏は、11日の正午前に、「不適切な発言をしてしまいました。発言を撤回するとともに、拉致被害者の家族の皆様及び関係者の皆様にお詫び申し上げます」とツイッターに投稿した。
9月の市民フォーラムにおいて、不適切な発言をしてしまいました。発言を撤回するとともに、拉致被害者の家族の皆様及び関係者の皆様にお詫び申し上げます。生方幸夫
— 生方幸夫 衆議院議員 立憲民主党 りっけん (@ubukatayukio66) 2021年10月11日
救う会などによると、生方氏は9月23日、松戸市での会合で拉致問題について見解を問われ、拉致当時13歳だった横田めぐみさんについて「横田さんが生きているとは誰も思っていない。自民党の議員も」とした上で、「拉致問題、拉致被害者は今、現在はいないと捉えられる、政治家は皆そう思っているということ」などと発言していました。
また平成16年に北朝鮮が提出し、日本側が別人と鑑定しためぐみさんの偽の遺骨について「遺骨からDNAを鑑定して、それが横田さんであるのかないのかというような技術力はなかった」と発言していたようです。
死亡の根拠について問われると、「客観的情勢から考えて生きていたら北朝鮮は横田さんを帰す。帰さない理由はない」と説明し「生きているのだったら何かに使いたい。1回も使ったことがないですから、残念ながら亡くなってしまっているから使いようがない」などと主張しました。
一方、14年の日朝首脳会談で北朝鮮が拉致を認めて謝罪し、帰国した5人の被害者について、北朝鮮に一度返すとした約束を日本側が守らなかったとし、「首脳同士で話をして決めたことも守らないなら、それはだめなのではないか」と述べました。
「拉致した当人は北朝鮮政府なのだから、責任を取らなきゃいけない」とする一方、「自分の意志で入ったが、もう自分の意志では出られなくなったという人を含めて行方不明者、拉致被害者というように言っている」と指摘し「日本国内から連れ去られた被害者は、生存者はいないのだと思う」と重ねて主張していました。