関西電力は3日、大飯原発3号機でテロ対策の「特定重大事故等対処施設」の工事をしていた協力会社の40代の男性作業員が新型コロナウイルスに感染したと発表した。接触した可能性のある150人を自宅待機にし、工事の一部を中断した。
大飯発電所の所在地
電話番号 0770-77-1131(代表)
住所 〒919-2101 福井県大飯郡おおい町大島1字吉見1-1
大飯発電所協力会社における新型コロナウイルス感染者の発生について
当社は、新型コロナウイルスの感染拡大防止、従業員等の安全および健康の確保に努めてまいりました。
そうした中、昨日、大飯発電所構内の工事に従事している協力会社従業員1名が新型コロナウイルスに感染していることを確認しました。
当該従業員は、福井県外で同居する家族が新型コロナウイルスに感染し、所管保健所から濃厚接触者の指定を受け、PCR検査を受検したものです。
なお、現在、当該従業員は医療機関に入院中で、発熱等の症状はありません。また、濃厚接触者と指定されて以降、原子力発電所への入構実績はありません。当社としては、当該従業員の勤務実績を踏まえ、当該従業員が作業を行っていた場所の消毒を行うとともに、所管の保健所から感染者と接触した可能性がある者と指定された、濃厚接触者2名を含む協力会社従業員150名について、自宅待機の措置をとっています。
発電所の安全管理にかかる要員は確保されており、発電所の運営に問題ありません。福井県の皆さまをはじめ、関係する皆さまにご心配をおかけし、お詫び申し上げます。
当社としては、引き続き、地域の安全を第一に考え、感染の拡大防止に努めるとともに、従業員等の安全および健康の確保を前提として、電力の安全・安定供給に万全を期してまいります。以 上
神奈川県にある自宅に滞在
関電によると、作業員は11月25日まで神奈川県にある自宅に滞在。26日に福井県おおい町の宿舎に入り、27日から同原発で勤務していた。自宅の家族の感染が判明したため、12月2日にPCR検査を受けて陽性が分かった。県は今後、他の作業員ら148人について検査を実施する。
期限の22年8月までに完成
大飯3号機のテロ対策施設を巡っては、期限の22年8月までに完成しなければ運転停止となる。関電は19年4月時点で期限を約1年超過するとの見通しを示し、現在は「完成時期は未定」としている。 関電の担当者は「工事への影響は現時点では分からない」とする。