8月29日、アメリカ米中央軍は、アフガニスタンの首都カブールの国際空港に対する過激派勢力「イスラム国(IS)」系組織「IS-K」の脅威を排除するため、市内にドローン攻撃を実施したと発表しました。
BBCニュース - カブール空港付近の住宅地で砲撃 米軍は自爆攻撃のIS車両をドローン爆撃とhttps://t.co/wox7p99tAW
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) 2021年8月29日
また、アフガニスタン保健省関係者は同日、空港に近い住宅地がロケット砲で砲撃されたという情報もあります。住宅地の砲撃と、米軍のドローン攻撃が関係するかは今のところ不明のようです。
RAW: A US drone struck a vehicle carrying "multiple suicide bombers", killing them before they could target the ongoing military evacuation at Kabul's airport. pic.twitter.com/7XgI069LiJ
— DW News (@dwnews) 2021年8月29日
中央軍司令部は声明で、「米軍は本日、地平線を越える自衛的無人空爆を、カブールの車両に対して実施し、ハミド・カルザイ国際空港への切迫したIS-Kの脅威を排除した。標的の爆撃に成功したと自信を抱いている。車両が相当の二次的爆発を起こしたことから、かなりの量の爆発物があった様子だ。民間人の被害の有無を判断しているところだが、現時点ではその兆候は得ていない。今後あり得る脅威に対して、我々は警戒を続ける」と声明をだしているようです。
Reports of a US drone strike on a suspected ISIS-K vehicle that was targeting #Kabul airport pic.twitter.com/krs0CaAYQi
— i24NEWS English (@i24NEWS_EN) 2021年8月29日
これに先立ちアメリカのニュースは、カブール空港で自爆攻撃を実施しようとした人物が乗った車両を、米軍がドローンからミサイル攻撃したと伝えています。さらにAP通信も、アフガニスタンを掌握した武装勢力タリバンの報道担当の話として、カブール空港に向かっていた自爆攻撃犯の車両を、米軍が空爆したと伝えています。
米ABCニュースの国防総省担当記者らも、米政府筋の話として、カブール空港への「切迫する」「IS-Kの脅威」を取り除くため、大量の爆発物を積み、即席爆発装置(IED)として空港へ向かっていた車両を、ドローン攻撃したとツイートしたようです。
「IS-K」とは、過激派「イスラム国(IS)」系の地元組織「ISKP(イスラム国ホラサン州)」の別の略称。「IS-K」は26日に約170人が死亡したカブール空港入り口での自爆攻撃について、犯行声明を出しており、米軍は27日、このIS関係者をアフガニスタン東部でドローンにより殺害したと発表していました。
米軍によるドローン攻撃の情報が浮上する前、アルジャジーラやAP通信によると、アフガニスタンの警察幹部が29日午後、首都カブールの空港に近い住宅地にロケット砲が撃ち込まれ、子供1人が死亡したと明らかにしています。
ジョー・バイデン米大統領は28日、カブール空港への攻撃が近く、再び起きる可能性が高いと警告していた。米英両政府は26日の攻撃に先駆け、テロ攻撃の危険が高いため空港に近寄らないよう呼びかけていた。