新型コロナウイルスの治療薬について、3月17日に九州大学大学院薬学研究院の西田基宏教授と国立医薬品食品衛生研究所の研究グループが、すでに実用化されている抗うつ薬の1つに新型コロナウイルスが細胞へ侵入する事を防ぐ効果があることを細胞を使った実験で確認できたとNHKが報道しました。
今回の実験では、実験用の細胞にすでに別の病気の治療薬として使われているさまざまな薬と新型コロナウイルスを一緒に加えてそれぞれの反応を調べた結果、抗うつ薬として使われている「クロミプラミン」と呼ばれる薬を使うとウイルスが細胞に侵入するのを50%程度、抑制できることが確認できたということです。
変異株にも期待
別の細胞を使った実験ではこの薬をすでに新型コロナウイルスの治療に使われている「レムデシビル」と併用することで、ウイルスの増殖を99%程度抑制できたということです。グループでは、今後、動物での実験を行うなど有効性や安全性を検証し、新型コロナウイルスの治療薬として実用化を目指すとしています。西田教授は「この薬でみられたウイルスの侵入を防ぐメカニズムは、変異ウイルスにも一定の効果が期待できるのではないか」と話しています。
予防効果は未知
現時点では予防効果は未知数でうつ病の薬を飲んだからといってコロナにかかりにくくなるということではありません。また抗うつ薬には処方が必要になるものもありますので素人の判断で薬を飲むのは大変危険ですのでやめましょう。