森喜朗会長の発言後相次ぐ聖火ランナーの辞退が話題となっている中、愛知県瀬戸市で東京オリンピックの聖火リレーランナーを務める予定だった将棋の藤井聡太二冠も、聖火ランナーを辞退する意向を2月10日に瀬戸市に伝えたようです。藤井さんは瀬戸市出身で4月に市内を走る予定でした。辞退理由はなんだったのでしょうか?
辞退理由は
聖火リレーの辞退は福島県田村市の坪倉新治さんや「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さんなどが森会長の女性軽視発言で辞退を表明しています。今回藤井さんが辞退した理由は、オリンピックが延期になり先の見通しも立たないことが理由としていますが、大会組織委員会の森喜朗会長の発言も多少はえいきょうしているのではと見られています。
藤井聡太二冠が聖火ランナー辞退 地元の瀬戸市に伝える https://t.co/hJATycwzHy
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) 2021年2月10日
瀬戸市市関係者
瀬戸市市関係者は「人が集まりすぎると困ると配慮したのではないか。去年の段階では走ってくれると言っており、期待していた。瀬戸市の目玉に考えていたので残念だ」とコメントしています。
森会長の問題発言内容
では、森会長はいつどんな発言をしたのでしょうか?
東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森会長が3日、オンラインで行われたJOC(日本オリンピック委員会)の臨時評議員会のなかで、「女性がいると会議が時間がかかる」と発言したそうです。発言の冒頭、森会長は「テレビがあるからやりにくいんだが」と前置きしたうえで、こう切り出したといいます。「女性っていうのは、競争意識が強い。誰か1人が手を挙げて言うと、自分も言わなきゃいけないと思うんでしょうね。それで皆、発言されるんです」現在、JOCの理事は25人のうち5人が女性ですが、文部科学省の方針に従って女性の割合を40%以上に増やそうとしています。 そんななか、飛び出した発言。森会長はあくまで個人的な見解としながらも、こう付け加えたといいます。「女性の理事を増やしていく場合は、発言時間をある程度、規制をしないと、なかなか終わらないので困ると言っておられた。誰が言ったとは、言わないが」
ボランティアの辞退者が約390人に
東京オリンピック組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視発言から5日間で、大会ボランティアの辞退者が約390人に上ることが明らかになりました。コールセンターへの問い合わせは約4550件。内訳は電話が約350件、メールが約4200件だったようです。