新型コロナウイルスの集団感染クラスターが発生した静岡市葵区にある静岡城北高校にインターネット上で中傷する書き込みが10件以上確認されたことがわかりました。また直接高校に対応を非難するような電話もかかってきているようです。県教育委員会は「教職員らが懸命に対応しているところで、高校は被害者ということを理解してほしい」と強く呼びかけています。城北高は現在、5日までの臨時休校となっており、校内の消毒や3年生の受験対応などに追われているそうです。
誹謗中傷の内容
書き込み
- 「感染者何十人も出してんじゃねーよ」
- 「アホなのか 全員PCR(検査)受けろ」「城北高、コロナ怖い」
電話
- 「感染者を教えろ」
- 「受診させろ」
直接被害
- 保護者が、居住するマンションの住民から「エレベーターを使わないでほしい」などと求められた
生徒と教職員計9人の感染
城北高では1月26日までに生徒と教職員計9人の感染が明らかになっています。その後も学内で感染者が判明し、このうち、5人以上の接触があったことから、28日にクラスターに認定された。静岡市は全生徒と教職員計約900人を対象に検査を進め、1月末現在で22人が確認されました。一方で130人超の生徒が検査を受けなかった。
学校長のブログ
本校で新型コロナウイルス感染者のクラスターが発生し、皆様に多大な御心配・御迷惑をおかけしております。1月29日までに22人の感染がありました。その後現在まで感染は確認されておりません。
今回、感染した生徒は、普通の高校生です。校内ではマスクを着用し、手洗い、消毒も行い、感染原因と特定される問題行動があったわけではありません。教職員においても同様です。新型コロナウイルスへの感染は、見えないものとのたたかいであり、誰にでも、どの場所でも起こり得ることだと、あらためて思いました。感染された方には、一日も早く御回復され、共に日常生活を送ることができるようになることを何よりも願っております。
1月30日に保健所・専門家の方と、現状や今後の対策について協議しました。本校での感染経路は不明ですが、ドアノブのような共用箇所からの接触感染の可能性が指摘されました。1月31日は、業者による校内消毒を行いました。ドア、水道、トイレ、手すりなどの共用部を中心に消毒していただきました。
見えないものとのたたかいは、新型コロナウイルスだけではありません。今回の件で、受験に挑む3年生の中には、別室や別日程での受験を要請された者もいます。SNSに心無い書き込みをされた生徒もいます。私としては、生徒が不利益を被らないよう、関係各所に働きかけることや、励ますことしかできませんが、出来る限りのことはやっていきたいと思っています。
現在学校は、臨時休業中ですが、生徒の学びはICT用に特別時間割を編成して継続しています。3年生の受験指導も様々な方法で継続します。検温等の健康観察記録は毎日オンラインで提出してもらっています。
城北高校、城北生は、見えないものに負けないようこれからも頑張ります。これからも、学校関係者また、県民の皆様の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。校 長 渡邉 紀之
誹謗中傷は絶対にダメです
苦情殺到桃太郎のCMが話題!「ACジャパン広告作品」悪意あることばが人を傷つけるというCMがネット上で話題を呼んでいます!昔話の桃太郎で桃を拾ったお婆さんに、「警察にとどけないのか?」「窃盗だろう」など苦情殺到してお婆さんが病んでいまいます!悪意あることばが人を傷つけるので注意しましょう
苦情殺到で病んでしまうお婆さん
このクソリプを風刺するACのキャンペーンいいなwww : 2017年度全国キャンペーン:苦情殺到!桃太郎|ACジャパン https://t.co/z2jspf4qrR pic.twitter.com/rjasoY77Aw
— PUI PUI 𝙵𝚊𝚕𝚌𝚘𝚗 ◇ 雑な生活 (@makotofalcon) 2017年7月4日
ネットでの書き込みに注意
こちらがその話題になったCMです!本当におばあさんがかわいそうです
個人のSNSから企業の広告、サービス内容等に至るまで度々炎上することが社会問題となっている日本。悪意ある内容で当事者や家族の心を傷つけるトラブルも多く、ネットモラルの問題は年々深刻さを増しています。この作品では、昔話の桃太郎を題材に、クレーム社会の惨状や虚しさをユーモラスに描き、おおらかな心の大切さを訴えます。ナレーションの美輪明宏さんの問いかけに、ドキリとされる方も多いのではないでしょうか。
●テーマ:ネットモラル
●広告会社:博報堂中部支社
悪意あることばが人を傷つける
県教委などによると、ネット上の書き込みはクラスターとされた後に県教委が外部発注しているネットパトロールで確認された。個人を特定できるような書き込みはないものの、などの書き込みが十数件確認されているようです。
新型コロナの感染者に対する中傷が社会的な問題になる中、これらの反応は感染の有無にかかわらず、多感な時期にある生徒たちへの心理的な影響が大きいとみられる。担当者は、「中傷をみれば生徒たちが傷つくということをわかってほしい」と訴えています。